月刊・お好み書き 2010年2月号(1990年3月創刊/通巻239号)

2010年2月号

駅のホームドア、設置義務付け求めるべき時

電車ホームドア

東京メトロ南北線のホームドア

 1月18日付毎日新聞が「視覚障害者ホーム転落事故」について報じていた。新年早々、4日と5日の社会面に、東海道新幹線岐阜羽島駅と大阪市営地下鉄なんば駅で、ともに視覚に障害のある60代の男性がホームから転落、車両との接触はなかったが、肋骨を折るなどの重傷を負ったのだという。二つの事故はたまたま2日続けて起こっただけで、場所も違う不幸な事故、では済まされない必然性がある。記事も指摘する「欄干のない橋」を放置する危険だ ▼国土交通省が保有している鉄道に関する「運転事故等整理表」には、「鉄道事故等報告規則」により乗客・乗務員等に死傷者を生じた場合など、鉄道事業者が届け出た個別の事故例が記されているが、そのうち、身体障害者が当事者であるケースは、2004〜07年度の4年間に計17件あり、うち視覚障害者が当事者と分かるのは7件(原本には必ずしも視覚障害と明記されていない)。そのすべてがホームからの転落、もしくはホーム上での列車との接触によるもので、ホームドアなど「欄干」があれば防げた可能性が大きい ▼毎日新聞の昨年春の調べでは「転落事故防止に有効な可動式ホーム柵の設置率は全国の駅でわずか3.7%」。設置が進まない理由は、コストや車両の規格の違いを挙げる社が多かったというが、笑福亭伯鶴の阪急電車との接触事故(08年12月)を受けて、視覚障害者団体が阪急電鉄にホーム可動柵の設置を要望したところ、阪急は「将来的には望ましいと考えるが、技術面、費用面でクリアしなければならない問題が非常に多く、長期的に検討していくべき課題。とくに既設の駅に設置する場合、大規模な工事、駅構造の改良・補強、運転システムの改良、場合によっては用地買収も必要になり、すぐには解決できない。一事業社の努力だけでは困難」と回答している(本紙09年4月号)▼記事は、健常者の「気づき」が配慮を生み、「ハード面の充実を促す強い力になると確信している」と結んでいるが、そんな優等生的な記事に仕立てている場合だろうか。「ひと声かけて」と、車いすと白杖の障害者を描いたポスターを大阪府内の駅で見かけるようになって少なくとも30年はたつが、障害者のホーム事故は後を絶たない。善意や助け合いとかきれいごとをいうのではなく、鉄道事業者の責任として、ハード面整備の義務化を主張すべき時だと私は確信する。(門田耕作)

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お好み後記

▼インドの青鬼という悪役のレスラーみたいなもんに出会いました。悪役レスラーみたいな名前やけど、アルコール度数は7度、ホップがよう効いてまんねん。早い話が麦酒(ビール)ですわ。世の中には色んな名前のもんがあるんですなあ。ホップが効いててちょっと苦いめの麦酒ですわ。軽井沢で作ってますねんて。日本には色んなもんがおまんねんなあ!(鶴)

▼最近ジムに通い出した私。生まれてから一度も「フトッテイル」と言われたことありませんが、コレステロール値と体脂肪率が高いと指摘されたのです。ジムで毎回体内脂肪を計測し数字のわずかな増減に励まされて、食事制限やエクササイズに力が入ります。人間の意欲向上に数字が大きく影響することを改めて実感し、学校での成績点数化はやはり必要なんだろうなあ、と思いを巡らせた今日この頃です。(敦)


お知らせ

★アンフェアな真実〜フェアトレード&地球のステージ★

 フェアトレード(公平貿易)とは、発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することによって生産者の持続的な生活向上を支える仕組みで、先進国の一時的かつ一方的な援助とは異なります。消費者が気に入った商品を購入することでできる身近な国際協力の形です。地球のステージとは、20年間に渡り世界各地の紛争、貧困、災害地域で医療ボランティア活動を続けている医師桑山紀彦氏が現地で出会った元気でたくましく生きる子供達の輝きを映像と弾き語りで伝えるライブです。(チラシから)
 █ 日時 2月6日(土)午後1時30分〜4時30分(開場1時)
 █ 場所 朝日生命ホール(淀屋橋)

(〒541-0043 大阪市中央区高麗橋4−2−16、電話06−6202−3919、地下鉄御堂筋線淀屋橋駅12番出口1分)

 █ 講演 小野倫子氏(フェアトレード専門ブランド「ピープル・ツリー」広報マネージャー)

桑山紀彦氏(NPO法人「地球のステージ」代表理事、精神科医)

 █ 料金 チャリティーチケット1000円(フェアトレード・チョコレート付き)。

     収益は国際ボランティア団体に寄付されます。

 █ 定員 300人(先着順)

 █ 申込方法

氏名、連絡先住所、電話、E-mail、勤め先・学校、講座名を記載して、

メール:satellite@office.hannan-u.ac.jp、もしくはファクス:06-6201-5521へ。

 問い合わせ 阪南大学サテライト(電話06−6201−5520、FAX06−6201−5521)

★ ごった煮の下町文化をたずねて〜上方落語「代書」の舞台から
      松下幸之助の起業地鶴橋国際マーケットをたどる〜 ★

 バラエティ豊かな鶴橋ワールドや梁石日「血と骨」の舞台となった大成通、経営の神様・松下幸之助が事業を起こした猪飼野の地、4代目桂米團治の創作落語「代書」の舞台である中濱代書事務所(現東成区役所)など、おもしろくそしてためになるディープな下町文化をたずねるまち歩きです。(チラシから)
 █ 日時 2月19日(金)午後2時〜3時30分
 █ 集合場所 午後2時:地下鉄今里駅、解散はJR鶴橋駅

 █ ガイド 小川治海さん(東成区歴史懇談会会員、大阪市人権啓発推進協議会会長)
 █ 定員 20人(多数抽選)

 █ 参加費 無料(現地までの交通費は各自負担)

 █ 申し込み・締め切り

往復はがきもしくはファクスで、氏名、住所、連絡先を記入のうえ、下記「下町文化をたずねるまち歩き」係まで、12日必着。

 █ 申し込み・問い合わせ先

〒541-8518 大阪市中央区久太郎町1−2−27 大阪市中央区役所市民活動推進担当「下町文化をたずねるまち歩き」係、電話06−6267−9837、FAX06−6264−9999

 █主催 中央区人権啓発推進協議会、中央区生涯学習区民会議

★講演と落語 笑福亭銀瓶 落語は国境を越えて★

 笑福亭銀瓶は神戸市生まれの在日韓国人3世。1988年に入門したときは韓国語ができなかったが、師匠の鶴瓶に「韓国の血が流れているのやから、その言葉を勉強したらどうや?」と言われる。2004年、「映画『血と骨』に胸を打たれ」て「本気で」韓国語を学び、今は韓国語落語にも取り組み、ソウルでも公演する(引用部分は朝日新聞08年9月24日「人脈記」から)。このほど第4回繁昌亭大賞にも選ばれた。

 █ 日時 2月20日(土)午後2時〜(開場1時30分)
 █ 会場 大阪市住之江区民ホール

(住之江区役所2階、〒559-8601 大阪市住之江区御崎3−1−17、電話06−6682−9734、FAX06−6682−9798、地下鉄四ツ橋線住之江公園駅1号出口東・南海本線住吉大社駅南西、ともに約10分)

 █ プログラム 講演と落語:笑福亭銀瓶、韓国舞踊:SARAN「国境を越えて架け橋を紡ぐ」

 █ 入場料・定員 無料、先着400人

 █ 問い合わせ 区役所区民企画担当(市民活動推進)(電話06−6682−9683、FAXは上記)

★まず子どもを抱きしめて〜虐待防止ネットワークの意味〜★

 子ども虐待は、親の子育て上の不安を原因とするものが多く、またその不安を誰にも相談できない等、多くの課題があります。「親子支援」プログラム、地域・学校・関係団体の「ネットワーク」構築等の事例を交え、子ども虐待防止の取り組みについて考えます。(チラシから)

 █ 日時 2月18日(木)午後7時〜9時
 █ 会場 もと飛鳥人権文化センター
(〒533-0033 大阪市東淀川区東中島3−14−32、電話06−6323−6721、阪急京都線崇禅寺駅すぐ)

 █ 講師 加藤曜子・流通科学大教授、児童虐待防止協会理事
 █ 参加費・定員 無料、当日先着順200人

 █ 問い合わせ 東淀川区人権啓発推進協議会(電話06−4809−9825、FAX06−6327−1970)

★Jazz/Fusionカウツ-Alwaysライブ★

 お好み書き読者でピアノ調律師の山口和宏さんがキーボードを担当するバンドのコンサート。1982年結成のサックスを中心にしたヒュージョン系インストグループ。「平均年齢59歳でアラ還真っ只中。みなさんに耳なじんだ曲を多く取り上げようと考え、今回もテイクファイブ・ミスティー・オーバーザレインボーなどを演奏します」と山口さん。

 █ 日時 2月6日(土)午後6時30分開場、7時30分開演
 █ 会場 ライブ・バー「ALWAYS(オールウェイズ)」
(〒664-0851 兵庫県伊丹市中央1−2−5グランドハイツコーワB1、電話072−770−8680、阪急伊丹駅北1分)

 █ 入場料 800円(飲食代は別途)

★あした笑顔になあれ〜夜回り先生からのメッセージ★

 現代社会で青少年問題に深く関わり、深夜の繁華街のパトロール活動を通じて「夜回り先生」と呼ばれている、花園大学客員教授の水谷修さんによる講演会。長く高校教員として勤務、12年間を定時制で過ごす。教員生活のほとんどの時期、生徒指導を担当し、中・高校生の非行防止と更生、薬物汚染の拡大予防に取り組んでいる。(チラシから)

 █ 日時 3月6日(土)午後1時〜3時
 █ 会場 大阪市立我孫子南中学校体育館
(〒558-0021 大阪市住吉区浅香1−8−55、電話06−6698−6310、 地下鉄御堂筋線あびこ駅南西約700m、JR阪和線杉本町駅東約900m)

 █ 入場料・定員 無料、300人(多数抽選)

 █ 申込方法・締め切り 大阪市立浅香人権文化センター

(〒558-0021 大阪市住吉区浅香1−6−41、電話06−6697−0971、FAX06−6697−1964)へ、直接来館もしくは電話、FAX、はがきで、講座名、住所、名前、年齢、電話番号、何を見ての申し込みかを、2月25日(木)までに

 █ 問い合わせ 同センター